2009年7月アーカイブ

市民農園の活用

消費者に近い場所で生産して身近で新鮮なものを提供しようと、都市部で農業を行う都市農業が振興されています。
都市部において、農業体験や交流ふれあいの場として活用されているのが市民農園です。
具体的には、都市住民が普段は会社員として働いているけれど、余暇のひとつとして野菜や花の栽培をしたいとき。
あるいは高齢者の生きがい、学校などで生徒への課外授業などの際に畑を利用して農業体験をします。
このようなとき市民農園が活躍するのです。
簡単に言えば、小面積の農園を利用して、野菜や花を育てるための農園のことです。
市民農園はもうひとつ、都市部と農村の交流を深めることにも役立っています。
市民農園の提供は、自治体や農協あるいは個人によってされています。
国が法改正をしたため多くの市民農園が開設できるようになりました。
そのため近年その数は急速に増えています。

市民農園を利用するには、まずどこで開催されているのか情報収集をしなければなりません。
インターネットや自治体による広報誌などに掲載されています。
一般的に利用開始は3~4月なので、募集は1~3月にされることが多いです。
その時季になったら注意深く募集案内が掲載されるのをチェックしましょう。
市民農園は人気があるので近年倍率が高くなっています。
抽選による利用者決定がされる場合もあります。
詳細については開設者に問い合わせてみましょう。
野菜栽培の経験がなくても、農業センターや市民農園開設者などから指導を受けることができますから安心です。
利用面積は50平方メートル前後、利用料金は5,000円前後が平均のようです。

エコフィードとはなにか?

エコフィードとは、食品の残飯から作る家畜飼料のことです。
食品工場やスーパーなどの消費期限切れの商品や使用しない部位などを資源として再利用するのです。
食品廃棄物の有効利用促進につながります。
利用されなかった資源を地域でリサイクルするので、食料自給率UPにもつながります。
現在日本は、先進国の中で飼料自給率が最低なのです。
ですから日本は飼料の自給率をUPさせる目標を掲げています。
これは有用な方法としてとても期待されています。

あまった商品や食品の残飯などから副産物を作ることを、「食品バイオマス」と言います。
その中でも家畜飼料を作ることをエコフィードと言うのです。
飼料化の他の副産物には、肥料化、メタンガス化があります。
食品バイオマスは、スーパーだけではなくレストランや食品工場、加工工場など各方面から提供を受けています。
ご飯だけではなく、野菜や果物、パンに至るまで様々なものが利用されています。

飼料化技術の利用で工夫をしつつ、飼料費の低減や畜産物の品質向上を個々に行う生産者も見られます。
飼料の低コスト化は、飼料が高騰している昨今、農家にとっては重要な問題なのです。

現在エコフィードの利用は、中小家畜で多くみられます。
大規模な家畜では、ビール粕やパンくずなどの資源の利用がみられる状況です。
食品生産業からの再利用実施率は高くなってきています。
しかし外食産業、卸売業、小売業からの再利用実施率の飼料化は、たった9%はまだまだ低いです。
まだまだ飼料の自給率を上げることができます。

エコフィードを利用して飼料自給率とともに食品自給率をUPさせ、食品の安定供給ができるようにしたいものです。

畜産の動向について

日本の農業総産出額の約3割は畜産です。
畜産物の自給率は減少傾向にあります。
30年前と比べると、鶏卵を除き、牛乳などの乳製品や肉類で全て自給率が大幅に減少しています。
生乳なども需要が減少しているため、乳用牛の飼養頭数も減少傾向にあります。
収益に関しては、乳牛の所得価格の上昇による償却費の増加と飼料価格の増加により減少しています。

牛肉の需要に関しては、BSE発生による出荷自粛を行った時以外は大きな増加も減少も国産、輸入共にみられません。
消費量に関しては、BSE発生以降若干、牛肉消費が減少しているといえます。
卸売価格については、BSE発生による需要減の回復などのため平成14年-17年まで上昇傾向でした。
しかしそれ以降は若干減少傾向にあります。
肉用牛の飼養戸数は、小規模経営層を中心に減少しています。
しかし一戸あたりの飼養頭数は増加しています。
肉用牛の収益に関しては上昇しています。

豚肉の需要に関しては、牛肉のBSE発生や鳥インフルエンザの問題もあり、平成14年-17年は増加傾向にありました。
消費に関しても豚肉の需要が増加しています。
卸売価格も若干増加傾向にあります。
飼養戸数は若干減少傾向、しかしBSE発生などの影響で鈍化。
大規模経営による規模拡大などの影響もあり、一戸あたりの飼養頭数は増加しています。
収益はBSE発生以降一時上昇しましたが、飼料価格の上昇などにより減少しています。

鶏肉の生産量は国産志向により、国産品は上昇、輸入品は下降傾向にあります。
それに伴い消費量も増加傾向、卸売価格も上昇です。
飼養戸数は減少、一戸あたりの飼養羽数は増加しています。

農村振興:立ち上がる農村漁村

農村や漁村は高齢化や過疎化で若者不足となり元気がないとよく言われます。
しかし自分たち自ら町を活性化しようと活動している人たちがいます。
農林水産省ではこのような活動を応援しています。
その中のひとつに「立ち上がる農村漁村」があります。
農林水産業や農村に造詣が深い各界の有識者によって構成される有識者会議で選定されています。
会議は首相官邸で開かれます。
地域発信の意欲ある行動を推進するために全国に情報を発信しているのです。

会議で事例を選定する視点は。
農村漁村を振興するために情熱を持っていること。
地域資源を活用できること。
新しいことに挑戦し、農村漁村を活性化し雇用確保できること。
などが挙げられています。

活動としては、有識者会議の委員が現地視察や調査などを行って選定事例の成功ポイントなどをみています。
また成功した農村や近隣の商店街との連携状況などをしるため意見交換会やセミナーなども開催しています。
さらに全国ではシンポジウムも開催されました。
青空一番への出展やPR活動も行いました。
また選定事例の地域間交流や新たなネットワークを築くためにサミットなども開催しています。
農林水産省の消費者コーナーでも展示や選定事例の紹介を行いました。
普段見られない特色のある展示や産品に大盛況だったそうです。
このような活動を通して農村漁村の活性化を図ろうとしています。
こうして皆が立ち上がることが日本の農林水産業を元気にするのです。

農業をはじめるには?

現在、農林水産省では、「新農業人を応援しよう!」と就農をバックアップしています。
農業をはじめてみたい、興味がある人へ全国新規就農相談センターなどの体験や研修システムなどを紹介しています。

そこでまず農業を始めるにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは自分が将来どこでどのような形で農業をしたいのかきちんとしたイメージを持たなければなりません。
農業を始めるということは、起業するということです。
資金から労働力、場所(土地)まできちんと準備しなければなりません。
そして農業を行う農村の生活スタイルを受け入れなければなりません。
それには何よりも地元の人と交流を深めて、そこからいろんなことを学ぶのが一番の近道です。

実際に就農活動を行うには、全国にある就農相談センターの窓口に行ってみましょう。
情報はホームページなどから得ることも可能です。
各種フェアの案内等を見つけたら、積極的に参加してみることが大事です。
ある程度情報を得たら、自分のイメージを固めます。
何を栽培したいのか。
単一栽培の単一経営か複数栽培の複合経営か。
栽培方法についても通常の栽培方法か、有機栽培方法を目指すのか。
どのような場所に暮らし、どのような生活条件でどのような経営をしたいのか。
それぞれをきちんと考えて、実際に希望する条件にあう土地で農業を体験してみることが大事です。

土地や資金、機械、設備などのメドがたったら、就農する市町村の農業委員会に農地取得の手続きをして許可を受けましょう。
就農までの一連の流れは以上です。
農業を体験したり、研修を受けたい場合は、このような就農相談センターやその他の場所でも紹介してもらえます。
まずは自分の足で積極的に情報収集に努め、いろんな体験や研修を受けてみましょう。

有機JASマークとは?

有機JASマークとは、農産物の安全性や消費者の健康志向が高まる昨今。
世の中に「有機」「減農薬」などの表示が氾濫しています。
そのため消費者は何を信じたらいいかわからない状態にあります。
そこで平成4年に表示の適正化を図り、消費者にわかりやすいようにしました。
しかし表示に際しては強制力がないため、不適切な表示などで消費者を混乱させていました。
そこで平成11年にJAS法が改正されて、日本農林規格が制定され有機農産物や加工品の表示の適正化が行われました。

有機JAS規格を満たすものは、認定業者から有機JASマークがつけられました。
認定されていないものに関しては、「有機」や「オーガニック」などの紛らわしい表示は不可となりました。

認定業者は農林水産省がJAS法に定められた基準を基に審査をして、認定後登録します。
認定業者は、生産者から申請を受けて審査します。
その際は、書類審査と実地検査が行われます。
農産物だけではなく、生産管理がきちんと継続して行えるかどうかも判断されます。
認定業者はその後最低1年に1回は調査を行い、現状を確認します。
認定を受けた有機農産物生産者は、有機農産物や加工品に有機JASマークを貼り付けします。

有機農産物の生産においては、環境保全のために化学肥料や農薬の使用を避けることが決められています。
堆肥等による良質な土壌つくりを行い、農地の力を発揮して栽培を行うことを基本としています。
また遺伝子組み換え種苗は使用してはいけないことになっています。
以上が有機農産物を作る、つまりは有機JASマークを表示できる条件となっています。

米粉とは?:お米を粉にしたもの

いま「米粉」が注目されています。
米粉とはお米を粉にしたものです。
最近では、米粉からパンやめん、ケーキなどが作られています。
今まで小麦で作っていたものを米粉で作ります。
ですから小麦アレルギーがあるお子さんなどからは特に人気を得ています。
また米の需要が減ってきている現代、米消費のUPや地産地消への期待が寄せられています。

米粉は「もち米」からできているものと「うるち米」からできているものがあります。
それぞれは加工法の違いによっても選別できます。
もち米からできているものとしては、白玉粉、餅粉、求肥粉、寒梅粉、落雁粉などがあります。
うるち米からできているものとしては、上新粉、みじん粉、乳児粉などがあります。

最近米粉から作られているものを先にあげましたが、それ以外にもあります。
もともと米粉が使用されているものには、ライスヌードルやビーフン、和菓子などがあります。
現在利用しようと試みているものは、クッキーやケーキなどの洋菓子。
さらにパン。といっても山食、角食、サンドウィッチパンと様々です。
麺に関しては、ラーメン、うどん、スパゲティ全てが米粉麺として挑戦しているものです。
餃子の皮やシュウマイの皮、ピザ、アイスクリームなども検討中なのです。

現在日本の水田では、6割で主食用のお米の生産、残り4割で主食用米以外の生産をしています。
政府はこの4割を有効活用して国内の食料自給率をUPさせようとしています。
そのために自給率の低い、麦、大豆、飼料作物の生産を促進しています。
またそれもできない地域では、米粉用米や飼料用米を作るよう案内をしています。

農業所得申告とは?

農業所得とは、農業収入から農業経営費を差し引いたものです。
農家の手元に残るお金のことです。

平成18年度から農業収入が全て収支申告になりました。
10アール当たりの目安で申告していた農業所得標準が廃止されました。
実際の収入金額から農業経費を差し引く収支計算に変更になりました。
1年間の対象期間は1月1日~12月31日までとなります。
事前に出荷伝票や仕切書、通帳、請求書など収入や必要経費にかかった費用の領収書は保管しておきます。
それらをノートに記帳して、収支計算書の内訳を作りましょう。
家事消費も記載しておきましょう。
家事消費は1年分まとめて申請します。
取得価格10万円以上の機械等は別途減価償却の計算をしましょう。
これらの書類は、申請後7年間は保管しておきましょう。

減価償却費についても平成19年の税制改革により計算方法が変わりました。
平成19年3月31日以前に所得した減価償却資産については、従来通りの計算方法です。
これを「旧定額法」とします。
平成19年4月1日以降に所得した減価償却資産については、償却可能限度額などが廃止されました。
新しい定額法に基づいて計算されます。
減価償却資産の取得金額から各年の累計金額を引いた分を1円になるまで償却するようになりました。

申告については、きちんと領収書や請求書などを手元に残し、日頃から記帳していれば難しくありません。
日頃からきちんと管理して正しく申告しましょう。

農家では現在数多くの問題があります。
農業者の高齢化、跡継ぎ問題、残留農薬問題、偽装表示問題など様々な問題を抱えています。
2009年4月からは卸売手数料の自由化になります。
農業経営はますます厳しくなる一方なのです。

卸売市場のせりについても、伝統的な方式で行われています。
しかしITが盛んな現代、市場においてもITの導入が必要とされています。
せり人、仲卸の経営者、農協職員などもIT化に対応できるようシステム導入、操作研修などが必要になります。
近年では、食品業界、商社など異業種からの新規参入が盛んになってきています。
それに対抗するためにもIT化への対応は急務になってきているのです。

現在はインターネットでの販売、オークションなどの利用で生産者が直接消費者へ販売しています。
そのため市場にてセリ取引を行う卸業者が少なくなってきているのです。
市場運営において深刻な問題です。
米生産などは特にその傾向が顕著で、消費者は直接注文して生産農家も受注生産を行っている生産者もいます。
卸売市場制度は間違いなく崩壊へ向かっています。

また産地偽装など、消費者も食の安全に敏感になってきている昨今。
エコ栽培、有機栽培などが浸透し始めてきています。

これからは農家が従来通り生産して、それを流通させる管理を新規参入する企業などが行う。
企業が市場導入から流通まで一元管理して責任を持つなど新しい農業流通のあり方を考える時期なのです。

アグリビジネスとは?

農産物加工、貯蔵、流通、農業機具、肥料製造などを全て含めた農業関係、食品関係の産業のことです。
農業用施設や装置など大きな農業用資材まで含まれます。
昔の農業の枠にとらわれない拡農業です。
最近では育種、飼料、農機、食品加工、土木事業、新品種開発、衣料などに最先端技術を導入して活性化しようとしています。

また農業法人の規制緩和が進み、商社や食品業界からの農業関連産業への新規参入が多くなりました。
それらの企業がバイオテクノロジーなどを駆使して有機農産物を生産しています。
従来の農業から近年新しい形の農業産業へと移行しつつあります。
しかし思っていた以上には他業種からの参入による市場の活性化は行われませんでした。

地域農業の担い手となる農業者を育成するための、「アグリビジネスセンター」なども創設されています。
こちらでは地域農業と連携して農業生産と加工、流通業などの融合による高付加価値型農業の支援も行っています。

農家の形とは、農協を通して苗メーカー、肥料メーカー、農薬メーカー、農機メーカーなどから資材を集めています。
さらに農家が生産した農作物は、農協が一手に買取り、流通過程はすべて農協任せになるのです。
従来の農家はすべて農協を通さなければ、仕入れも販売もできなかったのです。
しかし現代では、インターネットでの直接消費者への販売を行うなど、農協を通さない取引を行う人が多くなりました。
コスト面において、農産物を作る約8割が流通コストです。
アグリビジネスに参入するのならば、農産物を作るだけではなく、独自で流通経路も確保しておくといいでしょう。

農業関連の新聞はさまざまなものが発行されています。
どんなものがあるのかみてみましょう。

まずは「日本農業新聞」です。
これは唯一の日刊農業専門誌です。
2008年3月に創刊80周年を迎えます。
食と農の総合メディア情報として農業関係の情報発信をしています。
JAグループと連携して広報誌の作成や消費者向けの広報誌も作成している会社です。

次に「農機新聞」です。
創業は昭和8年。(株)新農林社が発行する農業機械に関する専門新聞です。

「全国農業新聞」。
農政の動きから、経営・流通関連、農業委員会関連、食育、地域情報など多くの情報を載せています。

「農業共済新聞」。
昭和23年に創刊されました。
「農家に学び、農家に返す」を基本方針として編集されている新聞です。
農業の経営と暮らしに役立つ情報を提供しています。
詳細としては、農政解説、暮らし、農業技術、農産物の流通に関してなど多くの情報が掲載されています。

「農業協同組合新聞」。
昭和24年に発足された農協協会によって発行されている新聞です。
農協協会関連の人事情報や訃報、催事案内、農協協同組合研究会、農薬関連、アグリビジネスなど掲載されています。

「農村ニュース」。
創刊は昭和31年。(株)国際農業者によって発行されています。
農業機器の案内、栽培技術や機械の関係、機械と肥料の関係などを掲載し毎週発行されています。

「農経しんぽう」。
農業だけではなく、農業機械、施設、資材に関する行政情報。
さらに生産、販売、技術などアグリスビジネス全般の情報を掲載しています。

有機農業とは?

有機農業とは、化学肥料や農薬を極力使用せずに作物を自然と調和した状態で作っていこうというものです。
例えば堆肥などの有機質肥料によって土を元気にして、病気や害虫に負けない作物が育つようにしようとするのです。
有機農業で最初に重要なのが苗を育てる土を作ることです。
市販のものは化学肥料が含まれています。
無化学肥料、無農薬の倍土を作ることにより、丈夫で元気な野菜が育つのです。
雑草については、一般的には除草剤などを使うところにアイガモなどを放ち除草したりします。
また敷き藁や紙などで覆うことで雑草を抑えることができます。
消毒剤の代わりに木炭が使われたりもします。
有機農業の方法にはこれ以外にもいろんな方法があります。
多品種を栽培することにより生物多様性の保全を試みたり、物理的な崩壊から保護する。
家畜を屋外で飼育する。いろんな方法があります。
これらの中から農業者がそれぞれのやり方を選択して個々の有機農法を確立させていくのです。

有機農業は大変手間がかかります。
ですから規模を拡大することは難しいです。さらにコストも通常の農業よりも高くかかります。
ですから有機農産物の価格は高めなのです。
しかし最近では、産地偽装や遺伝子組み換えなど食の安全性に不安を感じる消費者は有機食品への関心を高めています。

有機食品の品質を法律で保証するために、JAS法も改正されました。
また国も有機農業の推進に関する方針を定め、技術開発、普及活動、研修の導入、消費者への情報発信を行うようになりました。
こうして有機農業の推進と条件整備を図っているのです。

農業法人とは、法人形態によって農業を経営する法人のことです。
農業法人には、農事組合法人と会社法人があります。
さらに農業法人は農地権利取得の有無により、一般農業法人か農業生産法人と区別されます。
農業生産法人は、農業を行うために農地を取得できる法人のことです。
農業者などが中心となって組織で農業を行うのです。
法人の主な事業は当然のことながら、農業か農業関連の事業でなくてはなりません。
農業者で構成されて、役員の過半数は農業に常時従事する人でなければなりません。
具体的には60日以上農作業を行う人です。
農業生産法人には、株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、農事組合法人があります。
法人化する場合は、これらの中から自分が目指す形のものを選ぶ必要があります。
養鶏、養豚、ハウス栽培など農地を使用しない場合は、上記の条件を満たす必要はありません。

法人になるメリットは、事業として記帳義務などが発生するため具体的に家計と切り離して経営を考えることができます。
経営を正確に把握し効率的にすることができます。
また法人になると、銀行などから融資が受けやすくなります。
法人としての信用を得るので、代表者などが変わっても融資状況が変わることは考えにくく安定した資金繰りが期待できます。
融資額も大きくなります。
個人経営よりも法人化したほうが、会社として社員への待遇もきっちりと決めなければなりません。
よって従業員への社会保障や福利面でも充実を図れ、従業員のやる気につながります。
また大型機械導入など、経営規模も拡大しやすくなり、事業の発展の可能性が高くなります。

デメリットとしては、税負担についてです。
経営規模が小さいと税負担が大きくなってしまうことがあります。

利益がなくても税金は払わなければなりません。
法人化するにはある程度の利益を見込めることが必要となります。

法人になる場合は、地域の農業委員会やJAなどに相談してみましょう。

ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、ニワトリ、アヒルなどの家畜を食用、衣類用、作業用として飼養することです。
畜産の種類としては、乳牛飼養は牛乳や乳製品を作るもので、酪農といいます。
豚肉生産のためのブタ飼養は養豚といいます。
飼育されたブタはほとんどが食用の豚肉として売られます。
ニワトリの卵を得るため、また鶏肉生産のためのニワトリ飼養は養鶏といいます。
牛肉生産のためのウシ飼養は肉用牛飼養といいます。
この牛肉として売る農家のことを肥育農家といいます。
また母牛を飼育して交配させその子牛を売る農家のことを繁殖農家といいます。

畜産はその育て方により放牧、遊牧、舎飼いに分けられます。
放牧は、広い草のある大地に家畜を放ち飼料や自然の草を自由に食べさせるものです。
遊牧は、一年中おいしい草を求めて、草のある場所を転々と移動して食べさせるものです。
舎飼いは、畜舎の中で飼料を与えて管理して育てるものです。

家畜の飼養では、土地や気候の影響は作物栽培よりは少ないです。
牧場などで多くのウシを育てる場合は、放牧させて管理しなければならずさらには飼料も栽培しなければなりません。
またウシそれぞれの個体差が大きいため、精神的にも配慮して育てなければなりません。
ですから酪農や肉用牛の経営は家族経営のところが多いです。
それに比べて養豚や養鶏は、配合飼料を与えるだけの単純作業なので、家族経営ではなく大規模経営しているところが多いです。
いづにれしても動物の命を預かり育てる仕事です。最新の注意が必要な仕事です。

地産地消のメリット

地産地消とは、地域生産地域消化の略称です。
地域で収穫した農産物をその地域で消化するという意味です。
一般的には同じ県内で生産されたものを地産地消としています。

活動としては、一般の人が農産物を購入できるように地場農産物を提供する直売所の設置を行います。
最近の例としては道の駅などに農産物直売所などを多く設置しています。
デパートやスーパーなどで、地場農産物コーナーの設置をして販売もしています。
また近頃では地場農産物を活用した学校給食が提供されるようになりました。
消費者や生産者と試食会などをして意見交換会などをすることも大切な活動です。

地産地消のメリットとしては、身近でとれた新鮮なものをおいしいうちに食べることができることです。
直接生産者から話を聞くこともできるし、顔もみられるので食材への安心感もあります。
逆に生産者からすると、消費者のニーズがわかるため何を作ればいいのかわかります。
それは生産者の労働意欲へもつながります。
業者に出荷するような大量の食材でなくても、少しの数から販売できることもメリットです。
また輸送コストがかからず、さらにCO2排出もしないため環境にもやさしいです。
流通過程が短いため、産地偽装がされにくいことです。

地産地消のデメリットとしては、地元で生産できるものには限りがあるということです。
地域の気候によって栽培できるものとできないものがあるからです。
安定供給を続けることができるのかも問題のひとつであると思います。
また売れ残りをどう処分するのか、品質の管理は誰がチェックしていくのか。
など管理上の問題点もあります。

しかしながら、地産地消が地域の連帯感を強め、地場産業の活性化につながることは間違いありません。

大豆の国内自給率は22%

大豆は日本の食生活になくてはならない食材です。
豆腐、味噌、醤油、納豆、煮豆など古くから親しまれてきました。
国内産大豆を守ろうと、国は「大豆交付金」として助成金をも出しています。
助成金は良品質大豆の生産拡大を目的として、事前に定められた銘柄共通の一定単価による助成となっています。

大豆の国内自給率は、食品用に限れば22%です。
その他の主な輸入先は、アメリカ、ブラジル、カナダ、中国です。
豆腐用として使われるのは、主にアメリカの大豆です。
大豆はたんぱく質、炭水化物、脂質、水分、ビタミン等を多く含みます。
国産大豆と外国産大豆の成分の違いは、国産大豆はたんぱく質が多いです。
外国産大豆は脂質の含有量が多いことです。
国産大豆の主要品種は、フクユタカ、エンレイ、タチナガハ、リュウホウ、スズユタカなどです。
これらの品種は豆腐や煮豆用として利用されるものです。

日本国内での大豆生産県は、北海道、宮城、秋田、福岡、佐賀、栃木、茨城などです。
大豆の生産は全国27道県に渡って行われています。
大豆生産に積極的に力を入れているところほど、農家の生産意欲があり技術もあるので単収を多く得られます。
しかしながら大豆の単収は低く、豊作と凶作の変動が激しいことから安定した収入を得ることは難しいです。
また大豆生産は機械化が進んでいないため、かなりの重労働です。
そのため政府は生産者の労働意欲が高まるように、交付金制度を導入しているのです。
そしてこれからの大豆の安定供給のために、生産者の育成、機械化による生産性の向上、品質向上などを目指しています。

農業委員会の業務と活動

「農業委員会」とは市町村に置かれる行政の委員会です。
各市町村に1つずつ置く事が原則となっています。
行政に農民の意見を反映させるために設置されています。
農業委員は公職選挙法に準用した農業者の選挙で選出された人です。
農業委員会に関する法律や地方自治体に基づいて行動します。
自作農の維持、農地利用調整、農地に関する事務などを行っている。

上位組織として、都道府県農業会議、全国農業会議所があります。
農業委員会とあわせてこの3つで「農業委員会系統組織」を構成しています。
系統組織を通じて、農業者や地元の声を集約し、農地・構造・経営対策を積極的に進めます。
そして農業の発展、さらには社会経済の発展を目指しています。

農業委員会の業務としては、農地の権利移動の許認可、農地転用業務、農地関係の資金や税制。
また農業者の年金に関してまでも専属的な権限として行うものです。
また農業の発展のために農業者の育成なども行っています。
農業者の代表として行政に建議したり、地域の農業者に関係する情報を公開したりするのも大事な役割です。

農業委員会は、農地転用などの農地の無秩序な開発を抑制しています。
原則、農地は農家要件を満たさないと所有権移転できません。
簡単に農地を宅地などへ地目変更することは許されないのです。
日本の大事な食糧を作っている農地を守るために、農業委員会が許可してくれないのです。
農業委員会はこのようにして、農地に関する全ての業務を行っているのです。

農作物でお米の次に挙げられるのは、小麦だと思います。
小麦は世界でもっとも生産量の多い穀物です。
日本でもかなりの需要があります。
しかしながら、その昔日本政府が米作りを推奨して補助金などを手厚くしていました。
その関係もあり小麦作りは日本では盛んではありません。
日本でよく利用されるパンやスパゲティに使用される小麦は日本で作るには気候が適していないということもあります。
そのため現在日本の小麦はほぼ輸入に頼っています。
小麦は日本国内で唯一、価格統制があるものです。
価格統制とは政府が上限価格、下限価格を設定するものです。

日本のおもな小麦の輸入国先はアメリカ、カナダ、オーストラリアです。
海外から小麦を輸入して、日本国内の工場で小麦粉を作っているのです。
小麦粉はパンやうどん、中華麺、菓子、スパゲティなどの原料となります。
小麦の輸入には、輸入関税と納付金がかかります。
これは日本の生産農家を保護するためです。
輸入価格は天候などの影響による収穫量に左右されます。
ここ数年、小麦は不作でそのため価格が高騰し、小麦粉を使用して作られるパンや焼きそばなども価格上昇しています。
これらの要因は、収穫量だけではなく、世界的に小麦の需要が多くなっていること。
原油価格の高騰や2007年から日本政府の小麦売渡価格が値上げされていることも要因にあげられます。

日本の国産小麦は現在11%です。
自給率をUPして輸入に頼らなくても自立できる国になりたいものです。

米はどのようにしてできるのか?

農業による生産物としてまず挙げられるのが「お米」です。
お米はどのようにして出来るのでしょうか。

お米作りは春から秋にかけて、田おこし・種洗い・種まき・田植え・稲刈りの順に作業が行われます。
田おこしとは、冬から春にかけて3回くらい田を起こすことです。
寒さで固まった土を耕し、お米作りにいい土台を作ります。
今はトラクターで行いますが、昔は人や馬、牛を使って行われていました。

種洗いは、3月~4月にかけて種もみを選び、4月中旬くらいから種を洗い種、もみをまきます。
苗を育てる田んぼのことを苗代と呼びます。
昔はこの苗代に種をまき、苗を育てていました。
今は温かいビニールハウスの中で種まきをして苗を育てます。

4月~5月温かくなったらいよいよ田植えです。
種まき後、約1ヶ月で田植えができます。
育てた苗を田んぼに植えます。
今は田植機で植えることができますが、昔は近所総動員で人の手だけで田植えをしていました。

田植え後は、雑草取りや水の管理、肥料やり、害虫や台風などから稲を守るなど多くの仕事があります。
雑草は、昔は人の手ひとつひとつ取られていました。
その後一時期は農薬なども使用されていました。
しかし今では、農薬を使わずにできる「アイガモ農法」が注目されています。
アイガモを田んぼの水で飼うと田んぼの土をかきまわし、雑草や虫を食べてくれるのです。

10月頃実った稲をいよいよ刈る時期です。
天気と相談して稲刈りの時期を決めます。
今ではコンバインで稲刈りから脱穀までできます。
昔は、稲刈りは人の手で、鎌でかり脱穀機で脱穀していました。

収穫後、稲はすぐに乾燥機にかけます。
乾燥後、籾取りをして玄米の状態で袋に入れて保存します。
今では乾燥、籾取り、袋詰めまで全て機械がします。
当然昔は全て人の手で行われていました。

このようにして、おいしいお米ができるのです。

親から農地を相続したけれど、農業をする気にはなれない。
相続した農地をどうしたらいいのか。
現代の離農問題、担い手の高齢化から、耕作放棄地などの遊休農地が増加しています。
これらの使わなくなった農地の管理問題は深刻です。

農地は手を加えずに放って置くと荒地になってしまいます。
雑木や雑草が生い茂り、土砂が堆積され害虫も発生します。
また産業廃棄物の不法投棄が行われたりと多くの問題が発生するのです。
食料自給率UPのためにも、優良農地の有効活用、遊休農地の減少化は日本の農業における重点課題です。

遊休農地を放置しておくと、法的指導を受けます。
まずは農業委員会から農業用地として有効利用するように指導されます。
それでも聞かなければ市町村長から通知がきます。
市町村長の通知に従わないと30万円以下の罰金に処せられます。
それでもだめな場合は、市町村によって買い入れ協議が行われます。

農地を放棄することなく、有効的に利用してもらえるように他の利用者、農業の担い手を探す。
あるいは、市民農園として他人に貸出するなど管理方法を考えてみましょう。
農地を売買する場合は、農地法に基づき法律上の申請が必要となります。
申請しないで売買すると、正式には売買不成立となってしまいます。
農地を遺産相続として相続する場合は農地法上の売買契約とは異なりますので、農地法上の許可はいりません。
売買に関してあるいは利用者を探したい場合は、農業委員会に相談するといいでしょう。

全農とは「全国農業協同組合連合会」のことです。
昭和47年に設立され、約1000の会員から成り立っています。
「会員が協同して事業の振興を図り、組合員の農業の生産能率を上げ、経済状態を改善し、社会的地位を高めるのに寄与する」。
このような目的を掲げて事業を行っている団体です。

主な事業としては、資材供給、生活物資の供給、共同施設の設置があります。
さらに農産物の流通、加工、貯蔵や販売をすることです。
技術研修や経営向上のための教育なども行い少しでも利益があがるように手助けをしています。
また、家畜市場も設置して畜産業の助けも行っています。
流通業や倉庫経営までも行い幅広く活動しています。
事業はさらに拡大して海外にも目をやり、海外の農協組織と協同して開発を進めたりもします。

JAグループの中で全農は、「経済事業」を担当しています。
組合員が生産した農畜産物を消費者に届ける販売事業。
そして組合員に資材供給を行う購買事業を行っています。

他にもJA全中は、JAの監査、教育、指導を行う指導事業。
農政活動や広報活動も担当しています。

JA共済連は、生命共済、損害共済、年金共済を扱う共済事業。
組合員の生活を守っています。

農林中金は、組合員の貯金を元手に組合員に金融サービスを提供する信用事業を行っています。
このようにそれぞれの役割を担っている団体なのです。

全農グループは、生産者と消費者を安心で結ぶ架け橋になれるように「安心」を提供しています。
具体的には、元気な産地作り、安全で新鮮な国産農畜産物の提供、環境保全を経営理念として掲げています。

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